9月23日（土）24日（日）に多くの試合が行われました。
まずはブンデスリーグ1部のクニックスホーフェン対デュッセルドルフ戦がホームで行われました。750人の大観衆がシェークハンズアリーナに足を運んでくれましたが0対3での敗退でした。ティモ・ボル（ドイツ/WR68位）ダン・チュー（ドイツ/WR14位）が不出場でしたがそれでも強かったです。デュッセルドルフはエースのカルバーグ（スウェーデン/WR22位）を2番に出場させ、クニックスホーフェンの1番手（エース）を狙いに来るオーダー。フィリップも善戦しましたが、苦しい場面になればなるほど厳しいボールを繰り出せるカルバーグには勝利できず。3番に出場したバースティーも若きノルウェーチャンピオンのBorgar（ノルウェー/WR225位）の勢いを止められず痛い敗退…

夜遅くまで選手の応援をしたサポーターには感謝です。上田選手とキリアンを欠き、まだまだ厳しい試合は続きますが、スイッチを切り替えていきたいです

その上田選手はヨーロッパチャンピオンズリーグの1次予選のためにクロアチアのドゥブロブニクに移動。リーグ優勝に貢献しました！

４チームが2日間で3試合を戦い、1位のクラブだけが最終２次リーグに進出できる厳しいシステム。エースとしてシングルス5試合に出場し3勝2敗でしたが、チームは優勝し2次リーグへの進出を決めました。2次リーグは3チームがホームアンドアウェーで戦うため、ウィーンのホームゲームが2試合。アウェーのフランスとポーランドが1試合ずつあります。家族と共にドイツに来て早1ヶ月が過ぎました。9月8日から単身グレンツァオでの練習に行き、オクセンハオゼンでのチャレンジャーシリーズに出場し9試合を行い、電車を乗り継いでウィーンへ…。9月25日に久しぶりにクニックスホーフェンに帰ってきました。試合の勝ち負けも勿論ですが、無事に家族と会うことができ、奥様も子供達もホッとしていると思います。そして今回1人で国境を越え長旅を経験したことは、本人の自信になることでしょう！

試合後メディアの見出しで「クーデター」と書かれた女子Jena

今夏の全国中学校女子シングルス優勝の竹谷選手、Jenaにて複数年プレーしチームを昇格させてきたエチェ、ムールバッハ、コハルの4人で昇格後初試合。全員ブンデスリーグ1部デビュー戦です。
開幕戦で昨シーズン準優勝のクラブにまさかの6対3で勝利！
これには私自身も超驚きましたし、Ｊｅｎａの皆さんも驚きと喜びでいっぱいです。

竹谷選手が、試合三日前に、父親でコーチでもある竹谷康一さんと一緒にクニックスホーフェンに入り練習をしました。またトルコ・ナショナルチームのエチェ（写真右端）もシェークハンズクラブで1週間合宿。最初の2日間は我が家に宿泊し、妻の料理を食べながら日本人家族と一緒に過ごしました。右から2番目は日本大学3年生の山下選手です。長男アキトと一緒に今週末から3部リーグEffeltrichでプレーします！

「ミスズちゃん（竹谷選手）、コハル！0対6でなかったら月曜日はバーベキューしてあげるから頑張ってこいよ」と送り出したら何と勝って帰ってきました笑

対戦相手のクラブはエースのブルナ・タカハシ（ブラジル/WR24位）が不出場だったもの、ドイツ・ナショナルチームのワン・ユアン（ドイツ/WR85位）がエースとして出場し、勝つのは難しいと全員が言っていました。

車で帰宅途中だったので、ライブスコアーを見てもらいながら試合の応援スタート。
女子は2台進行で行われます。
まず竹谷選手とエチェのダブルスが勝利、もう1組ムールバッハとコハルのダブルスは負けて１−１。
続いてシングルスで竹谷選手が2番手のクロアチアの選手に勝利。エチェが負けて２−２。
3番ムールバッハ、4番コハルのシングルスが開始される前、「コハルは勝つのは無理だよね」と妻と話していました。コハルの相手選手は今年3月のドイツ選手権女子シングルス3位、女子ダブルス優勝のソフィア・クレー（ドイツ/WR237位）。2年前にコハルが初めてシニアの全ドイツ選手権に出場した時に1回戦で対戦し、0対4.. 4ゲーム足して十数点しか取れなかった選手です。

第1ゲームをジュースで取り「今日は試合になってるじゃん」と妻と話していましたが第２・第３ゲームはあっさりと落としました。「ここまでかな？」
第4ゲームを取り、最終ゲームはどんどん点数を引き離し何と勝利！

あとで聞いたら竹谷選手のお父さんがベンチコーチをしてくれ、的確なアドバイスでコハルの力を引き出してくれたそうです！本当にありがとう！
これでチームは3対3.. ここから誰が勝てるのだろう…

エース対決の竹谷選手 vs ワン。勢いに乗る竹谷選手がゲームカウント2対0とリード！2対2に追いつかれるも気力を振り絞った竹谷選手がエース対決で勝利！

続くエチェも勝利！

ムールバッハの奥さんも勝利してチームが6対3で勝利！
Jenaは昨シーズンまで男子3部リーグに毎年いるほど強いチームでした。しかし2部の女子があれよこれよと勝ち続け、昨シーズンを終える前に1位なら1部に参戦することを公表し、その代わり男子3部が撤退しました。チームの英断に尊敬しかありません。

興奮の様子がこのフェイスブックから見ることができます！子供を抱っこしているムールバッハの奥さん！お子さんのトミーくんは超可愛いです！

同じ日にバイエルン州アンダー15のTOP14が行われ、13歳のカズトが全勝優勝！

２日間で13試合を行い、優勝者だけが全ドイツTOP48に出場できる１年間で最も緊張する試合です。この試合を目標に6月のホリデー期間中に日本に帰国し、フラットヒルの平岡コーチに指導を受け、8月のスウェーデンでの合宿など頑張ってきたカズト。フォアハンドのボールの質が上がりサーブも良くなってきましたが、カズトの課題は「強い相手に良い勝負をすること」ではなく、「ランキングポイントが自分より低い選手に確実に勝つ事」です。技術よりも精神面の成長が絶対条件です..

初日は妻がベンチコーチをし、1ゲームも落とさず7戦全勝。この日はサーブが良くて相手が勝手に諦めてくれた試合もあり少しだけ翌日へ体力を温存できたのではないかと話していました。
2日目は私も会場に行き6戦全勝。最終戦は全勝対決。最終ゲーム2対6で負けていましたが、気持ちが崩れず11対6で逆転勝利！
優勝する事ができました！
今回は13試合中落としたセットは3セットのみ。高い集中力で試合を終了できたと思います。

妻が２階席で応援している時に多くの父兄に声をかけられたそうです笑
「まだ負けてないよね？ファービアンと事実上の決勝になりそうだね」とか
中国人の母親には、
「カズトはアジアの卓球だね。エレガントな卓球で。アジアの卓球の方が好きなんだよね」と言われたそうです..
性格的にはエレガントという言葉とは無縁の珍獣ですが・・・と言いたいところだったそうですが、こらえて「ありがとう」と言い最高の褒め言葉として受け取ったそうです。
平岡コーチに指導していただいた頃から「ボールが入るし、点数取れる自信も付いてきたから卓球が楽しくなってきた」と語るカズトは休養日も入れずほぼ毎日ラケットを持つようになりました。

勝ったからかもしれませんが、子供が成長しているのを見れる事は親として本当に嬉しいです。
妻も気を張り続けていました。試合の翌日に体調を崩しました..　それくらい心の重い試合でした。

みんなが帰ってきた月曜日は練習を早めに終え、約束のバーベキュー！
左から3番目は専修大学2年の原田選手。オーストリアリーグに出場し、電車とバスを乗り継いでクニックスホーフェンに到着しました。
「シングルスは1勝1敗でした。負けた試合はフルゲームで、相手が６点になった時に自分がサーブを構えたら、相手が握手を求めてきたので、あれって思ったら、最終ゲームは６点まででした笑。知らなかったです..」と。
色々なことがあります..

上田選手が買ってきてくれたクロアチアのワインは最高でした。日が暮れるまで竹谷選手のお父さんとワインを飲み、最後は二人とも呑まれてしまいました…