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板垣孝司ブログ
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ドイツ1部監督。青森山田前監督

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板垣孝司の全レシーブ克服
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元青森山田学園卓球部監督、現ドイツプロリーグ1部チームのヘッドコーチ。初心者からトップ選手、ジュニア選手に有効な練習方法まで色々なテクニックを紹介します。
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2019年12月3日 6:20 公開

【ブンデスリーグ 後半戦スタート】グレンツァオに勝利し連敗脱出。バースティから学んだ事

【ブンデスリーグ 後半戦スタート】グレンツァオに勝利し連敗脱出。バースティから学んだ事

前半戦を5勝6敗で終え、折り返しの後半戦がスタートしました。対戦相手のグレンツァオは現在全敗中ですが、エースのJha Kanak選手(アメリカ/WR26位)はワールドカップでもベスト16に入っていて、勝つにしても1試合1試合が苦しい試合になることが予想されました。

ただJha選手は前日まで中国でのワールドカップで試合をしており、彼の不出場を想定したオーダーを選手に伝えていましたが、会場に入るとJha選手がウォームアップをしていました。もう一度オーダーの考えなおし..

最近の連敗では私のオーダーは外れていました。できるだけ対戦したくない選手に捕まってしまう事ばかりで、連敗脱出のために自分の考えだけでなく選手の考えを尊重しようと考えていました。それが負の連鎖になり、自信を持って選手にオーダーを伝えられなくなっていました。今日も最後まで悩んでいるとバースティー(シュテガー選手)が声をかけてくれました。
「コージ。得意な選手も不得意な選手も確かにいるけど、どう当たっても試合はやってみないとわからない。今までの連敗はコージの責任じゃないよ。戦術動画を作ったりビデオを見たりしてコージは本当に良くやっている。だからコージが自信を持ってチームが勝てると考えたオーダーに選手が答えなければならないんだ。ヘッドコーチはコージだ。キリアンが復活するまでは簡単ではないけど、チームが勝てる!と思うオーダーをズバッと組んで良いよ。」

「もう一つ。試合の負けは悔しいし反省しなければならないけど、引きずりすぎないようにしよう。次の1試合に全力を尽くそう。」

今シーズンからバースティーが加入し、若い選手は彼からプロフェッショナルとは何かを学んで欲しいと思っていましたが、たくさん教えてもらっているのは私自身でした。

今日の決断は及川選手をエースに、シュテガー選手をダブルスに起用して勝負。そしてグレンツァオはJha選手の名前がオーダーになく控えに回りました。負けるわけにはいかない試合です。

1番 フィリップ選手 vs Lind選手(デンマーク/WR103位)。左利きで独特のテンポから速い卓球を展開するLind選手に対し1対3で敗退。フィリップ選手は1ゲーム目にリードしていて競り負けると後がなくなるので、第1ゲームでもタイムを取り何とか先手を取りたいのですが、ジュースでの1本リードで思い切ったサーブを出せませんでした。次回は迷わずタイムを取らなければなりません。

2番 及川選手 vs SGOUROPOULOS選手(ギリシャ/WR165位)。前半戦では勝利している相手ですが「自分が勝たなくては」のプレッシャーからか打球点を落としてフォアで動いてボールを繋ごうとしてしまい、手痛い敗退。やはり1ゲームの10対8のリードで逆転されたゲームが痛かったです。これでチームも後がなくなりました。

3番 シュテガー選手 vs BOBOCICA(イタリア/WR134位)。Bobocica選手は器用さはないですが、一度フォアでボールを捉えると連打に威力がある選手です。台上の勝負を捨てて大きなラリーに持ち込もうとするBobocica選手に瀬戸際まで追い込まれますがフルゲーム9点で勝利し、シュテガー選手が後半に勝負を繋ぎます。

4番 及川選手 vs Lind選手(デンマーク/WR103位)。過去の対戦は2勝0敗ですが、Lind選手のプレーの出来が良ければきわどい試合になります。トップで勝利し勢いのあるLind選手に対し「強気だ強気!」と自分に言い聞かせコートに入った及川選手。「さっきとは別な試合をしてこい!」と送り出す私。決して絶好調ではありませんでしたが、泥臭くても声を出してコートにボールをつなぎフルゲーム7対7から及川選手が勝利をもぎ取り、勝負はラストのダブルスへ。

5番 シュテガー・フィリップ組 vs BOBOCICA・SGOUROPOULOS組。決してすごいボールではありませんが、第1,第2ゲームともにジュースで勝利。シュテガー選手が常にフィリップ選手に声をかけ、最後までダブルスらしくパートナーにボールをつないだ第3ゲームも勝利しチームは3対2で勝利!連敗を「5」でストップさせました。

【ハイライト動画です。】


勝利が決まり凄く興奮して嬉しいというよりも、バースティーからかけてもらった言葉の方がずっと頭に残っていました。オリンピック2度のメダリスト、38歳にしてチームの先頭に立ちチームの勝利に貢献するために日々ベストを尽くす。

これでチームは通算6勝6敗。プレーオフ進出のベスト4が簡単でないことはわかっていますが、数字上、可能性が0になったわけではありません。まだチャンスはあります。最後までベストを尽くすだけです。

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